★監督日記★2017年6月~8月

 寒中お見舞い申し上げます。新しい年が明けましたが、みなさまよい年を迎えられましたでしょうか。
 昨年「チャルカ」は、全国各地での自主上映会をはじめ、新宿、横浜、名古屋、大阪、福島の映画館でも上映していただきました。
 昨年7月28日には資源エネルギー庁が、策定が遅れていた核のゴミの「科学的特性マップ」なるものを発表しました。高レベル放射性廃棄物最終処分地として適性のある地域を色分けしたものです。このこともあり、「チャルカ」は高い関心をいただいき、いくつかの新聞でも大きく取り上げてもらいました。始末の負えない核のゴミ問題を正面から取り扱った「チャルカ」は、地味ながらも着実に広がっていると確信しております。今年もスタッフ一同励んでまいりますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
                                監督 島田恵

2017年6月30日~7月2日 道北上映ツアー
 主な舞台となった北海道幌延町周辺での上映会です。一日目は下川町。移住者が多く、環境問題に関心の高い方々が開催して下さいました。小さな町なので参加者は多くはありませんでしたが、ソーラーの電気だけで暮らしている方や、馬と共生している方など大変ユニークな方ばかりでとても面白い所でした。
 二日目は最北端の稚内。稚内の方々は、私が六ケ所村で写真を撮っていた頃には写真展等を開催して下さり、前作の「福島 六ヶ所 未来への伝言」も上映して下さいました。古くからの顔なじみの方も多く、稚内はなんだか知り合いの家へ来たような感じです。組合の方々等たくさんの方が来て下さいました。
 三日目は、主人公ともいうべき久世重嗣さんの地元豊富町で昼間に、夜は幌延町で開催していただきました。豊富町は酪農家の方々を中心に町をあげて反対していますが、幌延町の住民はほとんど声をあげていません。実際幌延町での上映会に来て下さったのは、反対派の町議の方が声をかけてくれた方だけでした。それでもわざわざ来て下さって嬉しかったし、久世さんは「幌延で上映したということに意味があるんだ」と言っていました。

2017年7月28日 川原一紗さんコンサート
 「チャルカ」の挿入歌は、最後のナレーションシーンで「海の底の話」を、エンドロール部分で「なつかしい未来」という二曲を使わせてもらっています。どちらも熊本県玉名市在住のアーティスト川原一紗さんの曲です。
 一紗さんのことは、熊本県在住で私たちのチラシやパンフレットのデザインをしてくれているはらだゆうこさんが紹介してくれたのですが、私は一紗さんのCDを聴いて、もう一発で「これ使わせてもらいたい!」という気持ちになりました。曲も素晴らしいけれど、透き通る優しい歌声がまたステキなのです。
 この日、一紗さんたちのコンサートが東京であり、私は初めてナマで聴くことができました。やっぱりナマはいいなぁ~。調布の林の中にたたずむ一軒家で行われたのですが、木々の緑とともに一紗さんの歌声にこころ癒された一日でした。CDは事務局でも扱っています。オススメですよ~!(通信販売の案内を参照してください)

2017年8月12日~25日 新宿K’sシネマ
 東京新宿にある映画館での上映。二週間のうちで、来ていただいたトークゲストは、ルポライターの鎌田慧さん、元グリンピース事務局長の米田祐子さん、お笑い芸人ワハハ本舗所属のコラアゲンはいごうまんさん、落語家の古今亭菊千代さん。それぞれ個性的で大笑いアリのトークをして下さいました。
 上映期間中、朝日新聞が映画のことを大きな記事にしてくれたので、満員でお断りする日も出てくるほど、おかげさまで盛況になりました。
 劇場での公開は、他に横浜シネマリンさん、名古屋シネマテークさん、フォーラム福島さん、大阪第七藝術劇場さんで上映していただきました。横浜シネマリンには、脚本家の若木康輔さんがゲストに来て下さいました。大阪では劇場側のトラブルで上映できなかった日が一日あり、せっかく来ていただいた方には大変申し訳ないことをしました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする